クルド人難民Mさんを支援する会 ブログ

日本で難民申請をしているクルド人の難民、Mさんを支援する会のブログです。支援の状況をタイムリーにお知らせします。 支援会本サイトはhttp://chechennews.org/msan/です。

展覧会4日目

 展覧会4日目です。
今日は、退職者の方々の会議があったようで、年配の方が多数ご来場下さいました。
「オリンピックの安全のため、という理由で難民の人を収容するのは許せない。治安対策という名目で関係の無い人を取り締まるのよね!」と憤っていらっしゃる方や、「収容で苦しんでいる人がいるのに、テレビではそういう報道を見掛けない。昨日も代々木公園で原発反対の大きな集会があったのに、テレビのニュースは香港のデモばかりやっている。なぜ国内の動きを報道しないのか」と、憤慨している方も。

確かにその通りだと感じました。重大な事件や動きがあっても報道されないと、それが問題として共有されず、解決に向かっていかないのだと感じました。

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多くの方にご来場いただきました

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署名のご協力ありがとうございます

お昼にフリーウシクのメンバーの皆さんが大勢で来て下さいました。イラン人の方の裁判があったので、その傍聴の帰りに寄って下さったそうです。

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熱心にご覧頂きありがとうございます

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署名もご協力頂きました。ありがとうございます

 

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盛況で嬉しく思いました




皆さん、熱心に展示を見てくださって、私が展示の説明をすると、皆さんがすっと集まってとても熱心に質問したり、意見を言って下さいました。
「入管が仮放免の人に就労を禁じているにもかかわらず、生活面のケアを何もしないのはおかしいのではないですか」「トルコから来たクルド人を一人も難民認定しないのは、どうしてですか?」「トルコ国籍以外のクルド人難民認定するんですか?」「国の同士の関係が難民認定に関係することがあるんですか?」「日本に来るつもりではなかったけれど、やむなく日本に来ざるを得なかった難民の人もいると思いますが、そういう人を助ける方法はないのですか?」など、私が少し説明しただけで、一歩踏み込んだ質問をして下さるので、とても嬉しくなりました。いつも問題意識を持っているから、質問ができるのだと感じました。
この問題を解決したい、なぜこういうことが起きるのか知りたい、という気持ちが痛いほど伝わってきて、私も説明していてすごく嬉しくなりました。
自分が久しく忘れていた、難民支援を始めたころの気持ちを思い出させて頂きました。
不条理や弱い立場の人たちが虐げられていることに対して、憤りを感じているのだと思いました。
こういう方々と一緒に、入管の問題を変えていきたい、と思いました。

入管の長期収容に反対する署名と、メメット・オズチャルグルさんの請願署名、それぞれ15人ほどの方が書いて下さいました。大変嬉しく思いました。
ありがとうございました!

展覧会3日目

展覧会3日目です。

この日は上のフロアで大きな会議があったようで、立ち寄ってくださった全国各地の方々からたくさんの署名を頂きました。

入管の長期収容に反対する署名と、Oさんの請願署名、それぞれ30人ほどの方々が書いて下さいました。大変嬉しく思いました。ありがとうございました!


地下の喫茶店「ばーんせっと」さんが、チラシをお店に貼ってくださいました。
ありがとうございます!

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会場の地下にあるコーヒーが美味しい喫茶店「ばーんせっと」さんです。

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お店に展覧会のチラシを貼っていただきました



展覧会2日目(9/15 トークイベント編)

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クルドを知る会代表の松澤さんと一緒にお話しさせて頂きました。

14時からトークイベントを開催しました。この日の朝、朝日新聞のさいたま版に展覧会の紹介記事が掲載されたので、朝から何人かの方からお問い合わせの電話を頂きました。
本日、トークイベントを開催することをお話しすると、駆け付けて参加してくださった方も。新聞の力を感じました。

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トークイベントには三連休の中日にもかかわらず、多くの方々にお集まりいただき大変嬉しく思いました。

まずクルド人とはどのような人たちなのかをスライドで上映、クルドの人々がなぜトルコから日本に逃れてくるのか、トルコではクルド人に対してどのような迫害が行われているのかをお話ししました。

クルド人への迫害といっても、日本ではなかなか馴染みがないと思いましたので、クルド人ジャーナリストのレフィク・テキンさんからご提供頂いた映像の上映をしました。
3月の講演会でもレフィクさんの映像を上映しましたが、更に新たな映像をレフィックさんからご提供いただきましたので、初公開となります。

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クルド人ジャーナリストレフィク・テキンさんが新たに送って下さった映像を上映。

2015年12月から16年1月にかけて、武装勢力クルド労働者党(PKK)掃討の名目で、トルコ治安部隊がトルコ南東部の街ジズレを封鎖しました。映像は街が治安部隊によって攻撃される様子を捉えています。
冒頭は、子どもたちが路地で石蹴りをして遊んだり、女性たちがパンを焼いています。
不意に山の向こうから戦車がやってきて、民家へ砲撃を始めます。
クルドの人々のささやかな日常が、突如、トルコの治安部隊によって破壊されていく。その様子をカメラが克明に捉えています。

続いて、ジズレの街で負傷した人々を、レフィクさんをはじめ、クルド人の国会議員が救急車を伴って救援に向かった映像も上映しました。
治安部隊の発砲による負傷や流血が生々しく写る映像は、非常に衝撃的で、参加者の方々はとても驚いていらっしゃいました。

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2016年1月、トルコ南東部の街ジズレで起きた事件の映像を上映。封鎖された街の中で起きた事件を知っていただきました。

上映後、自国民であるクルド人対し、テロリスト掃討の名の下に、トルコ軍は明らかに一般市民と分かる人々にさえも銃口を向け、一方的に殺害してしまう。それは、トルコ政府のクルド人に対する差別の眼差しが端的に表れています、とお話ししました。

 

次に日本の難民問題についてお話ししました。
トルコ政府の迫害から日本に逃れてきたクルドの人々が、難民申請をした場合、どのように審査されていくのかをお話ししました。
トルコ国籍のクルド人が今まで一人も難民認定されず、不認定となっていること、しかし他国では認定されていることなどをお話しすると、みなさん驚いていらっしゃいました。
現在の状況として、収容の長期化とオリンピックの関係、収容によって多くの収容者が苦しんでいること、必要な医療を受けさせてもらえなかったために死亡者も出ていること、精神的に追い詰められた収容者たちが大規模なハンガーストライキを行っていることなどを、新聞記事を交えてお話ししました。

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新聞記事を交えながら、今の入管の状況をお話ししました。

 

クルドを知る会の松澤さんからは、リオデジャネイロのオリンピックから難民チームの参加が始まったが、一方で、リオの街のスラム街を潰してオリンピック施設を建設した。オリンピックにはそういう側面もある。

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日本は4月から外国人労働者の受け入れを始めたが、単に労働力不足やモノ不足を解消のためという視点でしか労働者を見ていない。
毎週一回東京入管に、月に一回牛久入管に面会に行っているが、入管の医療は非常にひどく、医者の診察もあるにはあるが、治療はせず、ただ薬を処方するだけである。そのため、中には1日に薬30錠もの薬を処方され、毎日飲まされている収容者もいる。と話して下さいました。
また、極度の体調不良となり、収容所から仮放免で解放され、家族の元に帰れたとしても、心身の不調は続く。収容されていた時のストレスや、再び仮放免を取り消されて収容されるのではないか、という恐怖から、ずっと家から出ず寝込んでしまう人もいる、と、話して下さいました。

松澤さんのお話しを伺って、収容による心身の破壊は計り知れないのだと改めて感じました。

 

最後に、会場で署名集めをしている、メメット・オズチャルギルさんのご親族の方からアピールをして頂きました。
オズチャルギルさんの長女は、幼少の時に自宅にトルコ警察がやってきて捜索を始めたため、急いで家の屋根の上に逃げたそうです。誤って長女は屋根から落ちてしまい、脳に障害を負ってしまいました。
いつも恐怖に怯えている長女ですが、父親であるメメットさんには心を開いていました。メメットさんが収容されてしまったことで、精神的に更に不安定になってしまい、夜に家を飛び出して車に引かれそうになったことも。
親族の男性も、長女を落ち着かせるために、すぐに家に来て欲しいと呼ばれることがよくあり、駆け付けて夜中まで面倒を見ることがよくあります、と話して下さいました。
こちらの男性ご自身も、トルコでの兵役を拒否するため日本に逃れました。同胞であるクルド人に銃を向けることはできないと考えたそうです。現在、難民申請中で、日本人の女性と結婚したものの、未だ在留資格を得られず仮放免の身とのことでした。

トルコのクルド人への迫害と、日本でのクルド人の苦しみ。参加された皆さんの胸には、様々な思いがこみ上げげてこられたようで、終了後は多くの方が話し掛けて下さいました。
獨協大学の先生からは、授業でレフィクさんの映像を上映したいと仰って下さいました。
川口で日本語教室で教えている方からは、クルドの問題にかかわるきっかけは何だったのですか、とご質問して下さり、参加できて良かったです、と仰っていただけました。
NHKEテレで「バリバイ一家の願い」の放送をご覧になった女性もいらっしゃり、仮放免中は働いてはいけないということですが、皆さんどのように生活しているのですか、と質問して下さいました。

ほとんどの方が、9月23日の川口メディアセブンの講演会にも参加します、と仰って下さいました。
私たちのメッセージが、みなさんに届いたと感じ、本当に嬉しく思いました。

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いつも応援して下さる専修大学の先生にもお越し頂きました。

※記事中の写真の何点かを専修大学長谷川宏先生にご提供頂きました。ありがとうございました。

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クルド人ジャーナリストRefik Tekinさんのトルコにおけるクルド人の抑圧の写真も展示中です。



展覧会2日目(展示編)

展覧会2日目です。
爽やかな秋晴れの空の下、外は東京五輪のマラソン予選などが開かれ、近くの大通りはは旗を持った人たちで賑わっていました。東京五輪が近づくにつれ、こういったお祭りムードが盛り上がっていくのだろうと感じました。

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インパクトのあるポスターが人目を引いています

会場に着くと、お昼休みを利用してか、何人かの若い男性が展覧会をご覧になっていました。ポスターや署名用紙をご覧になって「ここからわたしをだして、っていうけれど、出した後どうなるわけ?」「日本は難民の受け入れが厳しいからねえ」と話していらしたのです。
すかさず「あの、入管の収容所の中で皆さん非常に苦しんでいらして、中には死亡されてしまった方もいらっしゃるんです。私たちはクルド難民の支援をしているのですが、収容所の中には難民申請者も収容されてしまっているので、解放するための活動をしています」と話しかけました。
突然話し掛けられて驚かれたようですが、関心を持って下さったようで「収容所から出した後はどうするんですか?署名は何か意味があるんですか?」と質問してくださいました。

「仮放免という一時的に収容を解かれる状態で、解放されるのですが、それだと、また収容されてしまう可能性があるんです。なので、その後は在留資格を取得していくための活動をすることになります。

難民として認定された場合は、定住者としての5年間の在留資格が得られるので、その後はそれを更新していくことになります。特別在留許可という在留資格もあって、それも更新していけば、やがて更新期間がのびていって、定住者や永住者といった道も開けてくるんです。

署名の効果ですが、私たちは署名を集めることで、この方の解放を望んでいる人たちがこれだけいますよ、と入管にアピールしています。署名の効果かどうかは分かりませんが、実際にそれで解放された方々もいらっしゃるので、私たちは署名は意味があると思っています。」と説明しました。
説明したことによって、納得してくださったようで、
「じゃあ、署名します」と言ってサインしてくださいました。
とても嬉しい瞬間でした。

これからも丁寧に説明して、支援を広げていきたいと思いました。

本日(9/15)、朝日新聞朝刊のさいたま版に掲載!

本日(9/15)、朝日新聞朝刊のさいたま版に、展覧会と講演会についての記事が掲載されました!記事をご覧になった方々から、展覧会や講演会のお問い合わせを頂き、嬉しい限りです。ありがとうございます!

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9/15の朝日新聞朝刊さいたま版に、展覧会と講演会の記事が掲載されました!

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多くの方にお越し頂ければと思います!

初日です

いよいよ展覧会初日です。20人くらい来て下さり、熱心に展示を見てくださいました。署名をして下さったかたも多く、大変嬉しく思いました。

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お子様連れの方も。熱心に見てくださいました。

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署名のご協力ありがとうございます

 

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仮放免されたものの、わずか2週間で再び収容されてしまった方の記事を、熱心にご覧になっていました




大きく印刷したポスターをご覧になる方が多く、大村入管の方々が書かれた申入書の文面に興味を引かれていらっしゃるようでした。収容されている方の生の声を伝えることが重要なのだと改めて感じました。
入管の長期収容に反対する署名と、メメット・オズチャルグルさんの請願署名も、それぞれ10人ほどの方が書いて下さいました。大変嬉しく思いました。ありがとうございます!

明日、9/15(日)は14時からトークイベントを開催します。

多くの方にお越し頂ければと思います。

会場警備の関係で、正面入り口からは入れないようになっておりますので、ご来場の際は入り口の係の方に、展覧会に来られたことをお伝え下さい。どうぞよろしくお願いいたします。

搬入をしました!

支援会とクルドを知る会の方とともに搬入をしました。

 チラシを大きく拡大印刷して、看板として会場に張りました。

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チラシを大きく印刷して、看板として会場入り口に張りました。何人もの方が立ち止まって、大村入管の収容者が書かれた申入書を読んでくださいました。

インパクトのあるデザインのためか、何人もの方が立ち止まってじっと、大村入管の方が書かれた申入書を読まれていました。かなりの訴求力だったので、デザインの力を感じました。

そういった方をお見かけしたときは、すかさず話し掛けて、チラシをお渡しし、展覧会の主旨や目的をお話ししました。東北地方から来られた方や労働関係の出版社の方とお話しすることができ、とても有意義なひとときでした。

いよいよ展覧会は初日を迎えます。多くの方にご来場いただければと思います。

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支援会とクルドを知る会のメンバーで搬入をしました

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長期間収容され仮放免されたものの、わずか2週間で再収容されてしまったクルド難民のデニズさんについての記事や資料を展示しました。牛久入管内で、入管職員から暴行も受けている証拠資料も展示しています。

ジャーナリスト樫田秀樹さんにご提供頂いた記事も展示しました。

hbol.jp

 

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会場風景です