クルド人難民Mさんを支援する会 ブログ

日本で難民申請をしているクルド人の難民、Mさんを支援する会のブログです。支援の状況をタイムリーにお知らせします。 支援会本サイトはhttp://chechennews.org/msan/です。

2019年6月14日 フセインさん面会報告

 

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クルドを知る会のメンバーの方から、フセインさんの面会報告を頂きました。ご本人は今の状況をなるべく多くの方に知っていただきたいとのことでしたので、掲載させて頂きます。

「品川入管のフセインさんの面会に行ってきました。
少し長いですが、ご報告いたします。

食事のできない状態が今日で1ヶ月と3日になり、激ヤセしていました。
今、水と砂糖を少し摂取しているとのこと、このまま食べられない状態が続くとまずいと思います。
本人はハンガーストライキというより、「食べたくない」「食べる気持ちになれない」「食べられない」と言っていました。
昨日、衰弱のためだと思いますが、点滴を受けたようです。
なかなか血管に刺せなかったためにその痕が内出血になっており、とても痛々しかったです。
以下に本人の訴えている、現在の身体の症状等を書きます。

 

・膝から下が一日中、冷たく、しびれている。
・目の前に、常に蚊のような影がチラチラしている。
・少し歩くだけで、息が苦しく、心臓がドキドキしてしまうため、面会室から部屋に戻る間でさえ休まないといけない。
・今、話をしている間も心臓がドキドキして苦しくなってしまう。
・血圧が安定せず、とても高くなったと思ったら、急にすごく低くなったりする。
・夜、血痰が出て怖かった。

・薬関係は今、のむのを止めている。身体がとても弱っているので、悪い影響が出てしまうのでは、と感じている。
・毎週火曜日にカウンセリングを受けている。話が通じないときには電話で通訳をしてもらっている。
・医者から、このまま食事のできない状態が50日〜3ヶ月を過ぎると、内臓などに様々な障害が出る、と言われた。
・背骨のレントゲンを撮ったら、左がわの座骨神経が飛び出している。TSUFU(痛風?)と言われた。


 また、家族面会室で子どもと触れ合えたかときくと、「30分くらい一緒にいられたけど、抱っこしようとすると泣いちゃって、抱っこできなかった」と言っていました。でもこの日、子どもの話をするときだけ、ちょっと笑顔になりました。
「とにかく家族だよ。家族と一緒にいたいよ」と辛そうに話していました。

 面会後、4Fの総務課へ行き、現状を訴え、少しでも食べられるもの、お粥なりなんなりで対応してくれ、このままでは取り返しのつかないダメージを受けてしまう、何とか対応をするように、と口頭で伝えました。いつものT氏はおらず、今日はN氏という係官が対応しました。きちんと処遇に伝えるよう念押ししましたが、「ここで止めたら意味がないですから」と答えていました。後日、対応の確認が必要です。」

展覧会14日目

展覧会14日目です。今日も展示を熱心にご覧になっている方がいらっしゃいました。クルドの皆さんは埼玉に多く住んでいるようですが、東京にもクルド難民はいるのでしょうか?と質問して下さいました。

また、会場に展示してあった、クルド語・英語・日本語の辞書についても、興味を持って下さり、こういうのとてもいいですよね!と仰って下さいました。今、学校では外国ルーツの子どもの入学が増えており、日本語が全然話せないのに入学したため、授業について行けなくなってしまうことがよくあるんです、と教えて下さいました。

学校現場の様子をお聞きすることができて、とても参考になりました。

貴重なお話し、ありがとうございました!

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クルド語・日本語・英語辞書に関心を持っていらっしゃいました

 

展覧会13日目

展覧会13日目。

前日に、学生さんと話したことを励みに、展示を増やすことに。
学生さんは展示作品のなかでは、入管問題を集めた新聞記事に関心があるそうで、こういった記事を記録していくことが大切だと思います、と言って下さいました。
とても嬉しくなりました。
俄然やる気が出てきたので、記事の展示を追加しました。

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その場にいらしたお客様がすぐに熱心に読み始めて下さいました。
伝えたいことは発信していくことが大切なのだなと、改めて感じました。

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6月10日にクルドを知る会の方が、東京入管に、Cさんとフセインさんの署名を提出して下さったことの報告も掲示しました。

 

今日は入管の面会活動を続けている方がおいで下さいました。ありがとうございます!
フセインさんの署名を40筆以上も集めて下さり、私に渡して下さいました。本当にありがとうございます!
その方のお話しでは、面会をしていると収容されている方のあまりに辛い状況に、無力感に苛まれることがあるが、
面会で話しを聞いてもらえるだけで嬉しいと言って下さる方もいるので、そういった方々のためにも、面会を続けていこうと思っています、と話して下さいました。
それから、最近、東京入管で面会手続きが変わり、1日に面会できる人数がとても少なくなってしまったと話して下さいました。
以前は、一回の受付で何人分でも面会の申し込みができたのだが、ルールが急に変わって、複数の収容者と面会したい場合、同じブロックに収容されている人たちであれば、一度に面会できるが、
異なるブロックに収容されている場合は、その都度、一階の受付に降りて申請をし直さなければならなくなった。
受付が開いている時間は限られているので、結果として一日で数人としか面会できなくなってしまった、と教えて下さいました。
大変な面会活動を続けていらっしゃる皆さんに、心から尊敬を感じます。
ご来場頂き、本当にありがとうございます!
 

展覧会12日目 

6月12日、今日も多くのお客様にご来場いただきました。ありがとうございます。

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展示をご説明させていただきました

6月1日の講演会にもご参加頂いた方が、再度お越し下さいました。
講演会で紹介された、東京入管でCさんが救急搬送されなかったことや、牛久入管でカメルーン人の方が死亡させてしまったことなどを知り、
大変衝撃を受けたと話して下さいました。
このようなことになってしまうのは、入管が法律を守っていないことが問題なのですか、それとも元々の法律がそうなっているのですか、とのご質問も頂きました。
大変残念なことですが、入管に長期間、しかも無期限に収容されてしまうことは、現在の法律上は問題が無く、合法的に行われてしまうのです、とお答えしたところ、大変驚いていらっしゃいました。
こういった現状を是正する方法はないのでしょうか、と、真剣な表情で質問して下さいました。
やはり、入管の基準と私たち一般市民の感覚は、かなり掛け離れていると感じる部分が多いので、私たち市民がこのやり方はおかしいですよ、と、目に見える形で表していくことが大切だと思います。
それから、難民の保護は国連の難民条約に基づいて行われるのですが、国連からもたびたび勧告は行われています、と、お答えしました。

夕方、署名を集めていると、とても熱心に展示をご覧になっている若い男性がいらっしゃいました。
この展覧会をどちらでお知りになったのですかと尋ねてみたところ、大学で藤田早苗先生の講演をお聞きになり、この展覧会をぜひ見に行った方が良いと紹介されたので見に来ました、とのことでした。
藤田先生のご紹介でいらした学生さんは、これまでも何人かいらしたので、大変嬉しく思いました。
人権に興味がおありなのですか?と尋ねてみたところ、その学生さんは、自分は大学で英語を学んでいるのですが、そのため、外国から来た人たちと話す機会が多くあります。その人たちは、自分の国の政治や社会の問題はもちろん、日本の問題までよく知っていて、日本人の自分よりも詳しいくらいです。自分も意見を求められることがあるのだが、こういった社会問題について知らないので、全然答えることができない。「日本は良い国だよ!」というような答えしかできないのは、どうかと思ったので、こうやって展示を見に来ました。普通に過ごしていると、こういった人権問題などの情報に触れることができないので、自分で情報を取りにきました、と話して下さいました。

とても嬉しく思いました。
日本では政治や社会問題について話すことをなんとなく避ける傾向がありますが、
海外においてはそうでないことを知って、こうして展示を見に来て下さったのだなと思いました。
藤田先生の講義の影響力を感じました。
異なる価値観の人と対話することで、自分の価値観を広げていけることは、とても素晴らしいことだと感じました。

藤田先生、ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました!

 

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展示する写真を少し増やしました

展示する写真を少し増やしました。レフィック・テキンさんが撮られた、ジズレの街の子どもたちの様子です。子どもたちは笑顔ですが、キャプションを読んだところ、過酷な状況でした。

 

 

展覧会11日目

昨日はいつも難民支援活動を応援して下さる専修大学の長谷川先生にお越し頂きました!いつもありがとうございます!

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専修大学長谷川宏先生にご来場いただきました。いつもありがとうございます!

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署名にもご協力いただきました。ありがとうございます!

 

クルドを知る会代表松澤さんより フセインさんとCさん面会報告

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6月10日、クルドを知る会代表の松澤秀延さんが東京入管に行かれました。

Cさんとフセインさんの仮放免を求める署名を提出するとともに、収容されているお二人と面会をされました。

松澤さんより面会報告をお送りいただきましたので、掲載させて頂きます。
収容されているお二人も難民申請者がひどい扱いを受けている状況を、市民に知って欲しいと強く要望されています。
多くの方にお読みいただければと思います。

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フセインさんと、6月10日の午後に面会をしました。

フセインさんは面会室に足を引きずりながら、壁にやっと体を支えながら単独房から現れました。
体は痩せて別人のようです。食事を胃が受け付けず、食事が出来ないほどです。

フセインさんは5月中旬頃~下旬、ハンガーストライキを行っています。
子どもに会えないのなら生きていても悲しいだけです、という、抗議のハンガーストライキ、収容に反対する抗議のハンガーストライキです。
ハンストの影響があるので脱水症状回避の水分補給をしています。

午前中には、奧さんと2歳の娘とで「家族面会」をすることが出来た、と話してくれました。
家族面会というのは、通常のアクリル板で隔てた面会室での面会ではなく、
アクリル板のない部屋で家族と直接触れ合える形の面会です。
私(松澤)との面会時に無表情だったのが、会話の途中で少し笑顔を見る事が出来ました。
約1年7カ月振りの家族とのスキンシップが出来、本人は絶望の中に小さな光を感じたようです。

父親があまりに痩せていたため、最初、娘はフセインさんを父親とは別人だと思っており(父親のぬくもりの記憶が無いため)父親だと最初は分からなかったようです。
しかし、抱っこをしたり触れ合ったりしているうちに、段々この人は自分の父親だと思いだしたようでした。

子どもが別れ際に安心した笑顔で言った「ガコ(お父さん)バイバイ」という言葉。
不運な我が子に涙が出た、とフセインさんは言いました。


入管側は強硬に収容を長期化することで諦めて帰国させるような退去強制令状を撤回しません。
死亡しても入管側の責任はない個人責任での結果である態度は変えていません。

フセインさんは自ら面会拒否を3月下旬~5月中旬続け、抗議のハンガーストライキをしています。「クルドを知る会」としては抗議のハンガーストライキを止めて体力回復をお願いしています。
家族は皆心配しています。フセインさんには、トルコ警察に12年間拘束され尋問されてきたトラウマが甦っています。

面会時は日本語での会話が出来ましたが小さな弱々しい声で、視野に飛蚊症のような症状が現れ治療も受けられていません。

 

Cさん

収容期間:1年5カ月
収容場所:東京入管(品川)

午後面会できました。午前中は妻・子どもと親族が面会していました。

体力は先月より少し回復したようですが体重も減り状態は悪いようです。
収容に強く抗議したい。マスコミは正確に報道してください。人として扱って欲しく物や動物ではなく人間である事に気付いて欲しい。仮放免されたら日本市民に強く訴えたい事が多くあります。人権について考えて下さい。

入管には人権意識が無い。自分の事以外関心が無い。
外国人に対す考え方は怖い危険な者を見るような犯罪者に対する眼差し。

日本に庇護を求め逃げてきた人に対して、難民は可哀そうだが、日本で生活して欲しくない。
外国人の犯罪が多く凶悪犯も増えている、などと言われていますが、
本当の実態が分からないから、マスコミなどが強調して報道しているように感じます。

難民に日本いて欲しくないのであるならば難民条約から離脱してください。
人権意識がない国に難民は来ません。
日本はビザ無しで来れる国で、先進国で人権意識もある国と思っていました。

日本は外国人(弱く貧困な人)に対しては冷たい。
特に(日本入国管理庁)強制送還をいつでも出来るなら家族をバラバラにしないで下さい。
子ども達は日本で育った為にトルコ語・トルコ社会は分からない。

トルコ政府が強制送還されてきた者を受け入れる事に対し、日本政府は責任を持ってもらいたい。
外交として強制送還者の安全とクルド民族・文化・クルド語を認めクルド人として安全に暮らせるように(トルコの)エルドアン政権に交渉して欲しい。

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難民申請者の長期収容に対して、クルドを知る会、日本クルド文化協会、クルド人難民Mさんを支援する会の連名で声明を提出しましたので、ご報告させて頂きます。

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クルド人を始めとする難民申請者の長期拘束に対する抗議声明 2019年6月1日

 

6月10日 品川の東京入管総務課に署名を提出!Cさんとフセインさんの早期解放を求めました!

展覧会初日から会場で集めておりました署名は、6月9日までにCさんは280筆ほど、フセインさんは250筆ほど集まりました!ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!
6月10日(月)、クルドを知る会の代表の松澤さんが品川の東京入管に赴き、署名を総務課に提出。

Cさんとフセインさんの早期解放を求めました。

また、クルド支援三団体による、「クルド人を始めとする難民申請者の長期拘束に対する抗議声明」を提出。Cさん、フセインさんだけでなく、他の収容者も早期解放するよう求めました。

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