クルド人難民Mさんを支援する会 ブログ

日本で難民申請をしているクルド人の難民、Mさんを支援する会のブログです。支援の状況をタイムリーにお知らせします。 支援会本サイトはhttp://chechennews.org/msan/です。

6/9 緊急講演会「改正入管法の陰で 長期収容に苦しむ難民申請者たち」 講師 大橋 毅 弁護士(クルド難民弁護団) を開催しました!

展覧会9日目。
緊急講演会「改正入管法の陰で 長期収容に苦しむ難民申請者たち」と題しまして、
大橋毅弁護士(クルド難民弁護団)による講演会を行いました。

30人ほどの方にご参加いただき、会場は満席となりました。

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会場は満席に。多くの方が熱心に聞き入っていらっしゃいました。

毎日新聞東京新聞を見て来られた方や、通りすがりに興味を持って参加してくれた方、たまたま通りかかって興味を持って下さり、チラシをお渡ししたところ、すぐに署名をして下さった方もいらっしゃいました。

大橋弁護士は、静かな口調で分かりやすくお話しして下さいました。
入管の難民申請者や収容者への対応を、スライドで実際の書類を提示しながら
解説して下さいました。

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大橋毅弁護士(クルド難民弁護団)による講演



体調不良になっても、入管の収容所内ではすぐに医療が受けられず長期間待たされること、また仮放免許可が出て収容所から出られたとしても、就労禁止などの条件を付けられること、日本人と結婚している人であっても結婚ビザが出ずずっと仮放免状態の人もいること、そういったご夫婦に対して、在留資格は得られないと、入管職員が誤った説明をすることなど、数々の驚くべき事例が紹介されました。

入国管理局の対応に、参加者の皆さんはとても驚いていたようでした。

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情報開示で入手した書類をスライドで写しながら解説して下さいました

トルコにおけるクルド人の抑圧の状況を知って頂くために、大橋弁護士からクルド民族についての説明もされました。

続けてクルド人ジャーナリストRefikTekinさんが撮影した、2015年のトルコのジズレという街で起きたトルコ当局によるクルド人弾圧の様子を上映しました。
生々しい映像に、皆さん驚かれているようでした。

収容されているメメット・チョラクさんとイシル・フセインさんのご家族も会場に来て下さったので、ご家族からも現在の苦しい状況をお話しいただきました。

支援者のクルドを知る会の松澤さんから、支援の状況とメメットさん、イシルさんの面会時の様子などをご報告頂きました。
メメットさんが体調不良のため、職員に両脇を抱えられながら面会室に現われたことや、メメットさんに話し掛けても言葉を返すことができず、会話ができなくなっている状態であること、
イシルさんについては、絶望感からか日本人との面会を拒否するようになっており、面会室でガラス板越しではあるが2才の娘さんと触れ合うことだけを心の支えにしているようである、とのご報告がありました。

また、支援者の粘り強い取り組みにより、6月10日(月)にようやく家族面会というガラス板越しではなく直接触れ合える形での面会ができるようになり、
ささやかではありますが、家族の交流が持てるという成果が得られた、とのご報告がありました。

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クルドを知る会代表の松澤さんから支援のお願い

質疑応答では、入管内では収容者が体調不良になって診察を希望しても、
なぜそんなに長期間、診察を受けられないのか?収容者が多すぎて、医者が診察しきれないのか?などの質問がありました。

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会場からの質問に答える大橋弁護士とクルドを知る会の松澤さん

会の終了後も、大橋弁護士に話し掛けるメディア関係者の方や、クルド難民のドキュメンタリーを撮影されたいということでクルドのご家族に話し掛ける学生の方など、様々な交流が持たれました。

クルド難民にとって大変厳しい状況が続きますが、発信を続けていけば多くの方が関心を寄せて下さるのだと実感しました。
これからも、情報発信を続けていこうと思いました。


大橋 毅 弁護士 (クルド難民弁護団
講師プロフィール
20年以上にわたりクルド人難民の弁護活動を続ける。クルド難民弁護団事務局長。弁護団は1997年に発足し、トルコ国籍クルド人難民申請者らの法的援助を行っている。東京弁護士会所属。

展覧会8日目

展覧会8日目。

階上の会議室で大きな会議があるということで、展覧会のチラシを机上配布させて頂きました。200枚ほど配布できました。

夕方、署名用紙を回収しに行くと、多くの方が署名をして下さっていました。本当に嬉しく思いました。ありがとうございました!

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机の上にチラシを置かせて頂きました

 

展覧会7日目

展覧会7日目です。

今日は階上のホールで大きな企業の安全・衛生大会があったようでした。スーツ姿の方何人かが、展示を熱心にご覧になっていました。スーツ姿の方がご覧になっているのは、珍しいです。

夕方、署名用紙の回収すると、全国様々な住所の方が署名をして下さっていました。今日の催しに参加された方が書いて下さったのだろうかと思いました。とても嬉しくなりました。ありがとうございました!

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スーツ姿の方が熱心にご覧になっていました

 

藤田早苗さんの講演会「グローバルな視点から問う日本の“ヒューマンライツ”Media,Gender,Hate Speach,Poverty and more」でご紹介頂きました!

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藤田先生がスライドで私たちの展覧会を紹介して下さいました

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藤田早苗先生のお話しはとても分かりやすく、何が問題点なのかが非常に良く分かりました

先日ご来場いただいた藤田早苗さん(英国エセックス大学 人権センターフェロー)に、蒲田で開催される講演会に参加して下さいとお誘いいただいたので、喜んで参加させていただきました。
「グローバルな視点から問う日本の“ヒューマンライツ”Media,Gender,Hate Speach,Poverty and more」というテーマでお話しをされていました。
人権とはどういうものか、から始まり人権と思いやりの違いを、例を挙げて分かりやすく解説してくださいました。私たちの講演会のチラシもスライドで映して下さり、「人権、尊厳がすべての人にある」という見出しを付けて下さいました。ご紹介いただき、また入管問題の本質が、人の人権や尊厳が守られていないこと、とはっきりと仰っていただいてとても嬉しくなりました!

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多くの方に展覧会について知って頂けて嬉しく思いました

会の終了後、藤田先生が学生さんに展覧会の案内をして下さいと勧めて下さったので、
チラシをお渡しさせていただきました。
学生さんの一人が、「入管の収容所というのは、難民の人を保護するところなんですか?」と、フレッシュな質問をしてくださったので、私は目が見開かれる思いでした!

そうですよね。難民や入管問題を全く知らない人には、入管や日本政府が難民にどういう立場を取っているかも、ご存知ないですよね、と思いました。こういう方々にこそ、難民や入管問題を知っていただきたいと思いました。
「日本はどうして難民を受け入れないのですか?」という質問も頂きました。
私に答えられる範囲でお答えし、よろしければ6月9日の講演会にも参加して下さいとお誘いしました。
人権について学び、若い人たちとの出会いもあって、とても素晴らしい講演会でした!

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この日の講演会のチラシです

 

クルドを知る会 松澤さんに署名をお渡し。収容中のメメットさんとイシルさんの体調について。

クルドを知る会の松澤さんに、展覧会で集まった署名をお渡ししました!メメットさん、イシルさん、それぞれ150筆ほどお渡しすることができました。
松澤さんは東京入管に面会に行かれているので、署名は松澤さんからご提出いただく予定です。

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クルドを知る会 松澤秀延さんに署名をお渡ししました



松澤さんによりますと、メメットさんもイシルさんも長期収容のために体調を崩しているそうです。

メメット・チョラクさんは、家族が面会に行ってもほどんど会話ができず、時折うなずくだけであったり、何かを尋ねても言葉数が大変少なく、同じことを何度も繰り返し話してしまったりしているそうです。

イシル・フセインさんについては、5月15日頃、頭が痛いと外部の病院である高輪病院で診察。
5月20日は脚が痛いので高輪病院での診察。
食事ができないため、ビタミン剤と栄養材を飲んでおり、点滴はしていないとのこと。
そのため体力回復はがされておらず、1週間で8キログラム体重が落ちてしまったそうです。
体重と健康を維持できる状況が遅れているため、大変心配しているとのことでした。


松澤さんがインタビューを受けた記事でミニコーナーを作りました。
川口周辺のクルド人支援にご尽力されている方なので、よく取材を申し込まれるそうです。
面会活動から就学の支援まで、クルド難民支援に奔走する松澤さんには本当に素晴らしいと思いました。

展覧会4日目 藤田早苗さん(英国エセックス大学 人権センターフェロー)にご来場頂きました!

展覧会4日目。

 藤田早苗さん(英国エセックス大学 人権センターフェロー)にご来場頂きました!

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藤田さんは英国在住の研究者で、17年間国連の人権機関に携わり、特定秘密保護法共謀罪を英訳して国連に情報提供、国連特別報告者(表現の自由)の日本調査実現に尽力されたそうです。

現在、日本に一時帰国されているそうで、ご滞在される5週間ほどの間、新潟や東京、横浜、大阪、京都などで国際社会から見た現代の日本として、メディアやヘイト、ジェンダー、貧困をテーマに、精力的に講演をされているとのことでした。

私たちの展覧会については、横浜での講演に参加された方が藤田さんにお知らせして下さったそうです(本当にありがとうございます!)。

藤田さんは大変聡明な方で、日本の難民問題について、日本では人に対する尊厳dignityがないことが問題である、とご指摘下さいました。

その他、たくさんの眼が覚めるような示唆を頂きました。

ご来場頂き本当にありがとうございました!

 

 

展覧会3日目 6/3東京新聞・埼玉中央版に掲載されました

6月3日東京新聞(朝刊)・埼玉中央版にクルドを知る会代表の松澤さんのインタビューと、展覧会の紹介記事が掲載されました!

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右がその記事です。

展覧会の会場に早速展示しました!