6月21日、世界難民の日のトークイベントに出演していただくため、クルド難民申請者デニズさんにお越し頂きました。写真展会場にも来て下さり、ご自身の写真の前で記念撮影をされていました。
トークイベントでは切実にそして力強くお話しなさっていたデニズさんですが、その3日後の6月24日に38.4度もの高熱が出たとのことでした。
デニズさんは6月26日(金)が仮放免の出頭日だったため東京入管に出頭する予定でしたが、あまりの高熱だったため、万が一のことも考え、デニズさんは東京入管に電話し、自身の体調や状況を伝えました。
東京入管から折り返し連絡があり、26日の出頭日は来なくてよいということになりました。次の出頭日は手紙で連絡が来ることになりました。
6月25日には熱は37.1度まで下がりましたが、体調不良は続いたため、病院で診察を受けたところ、ストレスによるためか身体から大量の膿みが出ているということでした。コロナの感染とは無関係とのことで、その点ではひと安心でしたが、27日に膿を除去するために病院で日帰りで手術を受けました。痛みが非常に激しかったため、病院に着いても歩くことさえままならず、ストレッチャーで運ばれたとのこと。
手術は無事に終わりましたが、仮放免中であるデニズさんには健康保険がないため、10割の自己負担という非常に高額な医療費がかかりました。
デニズさんの奥様から聞いたお話しでは、最初に受診した皮膚科の病院では20割負担と言われ、とても払えないと不安で一杯になったそうですが、別の病院への紹介状を書いてもらったところ、その病院では10割負担だったので、胸をなで下ろしたとのことでした。それでも10割というのは高額であることには変わりません。
検査のために引き続き通院するようにと言われているので、これからいくらかかるのだろうと、心配を露わにしていました。
仮放免中の方は不安定な生活が続くため、ストレスで様々な病気になることが多いのですが、病気になっても必要な医療を受けるのには医療費など高いハードルがあることを改めて実感しました。