クルド人難民Mさんを支援する会 ブログ

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【傍聴報告】「自由権規約に基づく損害賠償請求事件」裁判 第4回口頭弁論期日

【傍聴報告】「自由権規約に基づく損害賠償請求事件」裁判 第4回口頭弁論期日
2022年10月4日(火) 11:30~ 東京地方裁判所 415号法廷

クルド難民デニスさんとイラン難民サファリさんが「日本の入管収容は国際人権法違反」と訴えている裁判です。
開廷前に、裁判所の前でチラシ配りをしました。
秋の爽やかな気候のせいか、いつもよりチラシの受け取りが良く、何と50人もの方が受け取って下さいました。
隣で情宣されていたリニア訴訟の原告団の皆さんや、ジャーナリストの樫田秀樹さん、新宿警察署で拘留中に死亡したネパールのアルジュンさん事件の裁判に参加された方など、たくさんの方がチラシを受け取って下さいました。



チラシをご覧になり、支援者の話しを聞いて、急遽、傍聴に参加して下さった方も。

チラシ(ニュースレター)はこちらからダウンロードできます。

クルド難民デニスさんとあゆむ会 ニュースレター 1号
https://pilot.jca.apc.org/nextcloud/index.php/s/PsXwcGmR8i6ottk
クルド難民デニスさんとあゆむ会ニュースレター 2号
https://pilot.jca.apc.org/nextcloud/index.php/s/AoQ4b9K6KA7ZBRJ


いよいよ開廷の時間。38人もの方が傍聴にお越し下さり、傍聴席はほぼ満席になりました。
前日に弁護団から「進行に関する意見書」提出されており、弁護団による被告(法務省)への追及が行われました。
浦城知子弁護士から、この裁判における自由権規約9条1項に関する争点は、自由権規約9条1項は逮捕又は抑留に「合理性・必要性・比例性」を求めているか、という点ですが、それについて、被告(法務省)は「合理性・必要性・比例性」は求められていないと解釈している旨を主張している。
それで間違いはないか?と確認したところ、被告(法務省)からは、口頭で「ちょっと違うんじゃないかと思いますが」という答えが返ってきました。
それに対して浦城弁護士は「ちょっと違うというのであれば、未達であるのだから、どう違うのか、ごまかすのではなく今ここで言って下さい」と強く追及しました。
鈴木雅子弁護士からも「ちょっと違うのであれば、こちらはどこが違うか分からないので、文書で出して欲しい」と要求しました。
裁判長からは「進行に関する意見書を素直に読めば、原告と同じだと裁判所も解釈します」という返答でした。
被告側からは終始、はっきりしない返答が続きました。
次回は原告側が、自由権規約9条の解釈について主張を行うことになりました。
また、原告の一人であるイラン人難民サファリさんは、開廷時間から少し遅れて法廷に入りました。
弁護団の駒井知会弁護士によると、仮放免中であるサファリさんは裁判所に来るために一時旅行許可を取りに、今朝9時に東京入管に行き、9時20分に手続きをしたそうです。通常であれば5分か10分ほどで一次旅行許可が出るのに、今日は1時間30分も待たされ、結果としてサファリさんは開廷時間に間に合わなかった。裁判の日には特にこのように長時間待たされることが多い。
裁判の日にちについては事前に伝えてあるはずである。事前に一時旅行許可を取ることもできるが、就労できない(収入がない)人に対して、一時旅行許可を取るために東京入管に行ってもらうことは負担が大きい。原告(サファリさん)が裁判に遅れることがないよう、被告(法務省)からも東京入管にきちんと伝えておいて欲しい、と強く要求しました。
被告(法務省)は、「伝えておきます」と答えていました。
裁判は15分ほどで閉廷。
閉廷後はいつものように弁護士会館に移動し、弁護団の方々の解説を伺いました。
次回の裁判は12/20(火)10時00分から東京地裁415法廷です。
次回もぜひ多くの方に傍聴にお越し頂ければと思います。

■CALL4のwebサイトもぜひご覧下さい!■

https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000096

 

●進捗 「日本の入管収容は国際人権法違反」訴訟 
第4回口頭弁論期日(2022年10月4日)
弁護団による裁判の報告が掲載されています。

 

●期日予定 第5回口頭弁論期日
日  時 2022年12月20日(火) 10:00~10:30(予定)
場  所 東京地方裁判所 第415法廷
期日内容 原告が自由権規約の解釈について弁論を準備します