オンライントークイベント「『送還忌避罪』とは何か?」
2020年10月25日
共催 クルドを知る会・日本クルド文化協会・クルド人難民Mさんを支援する会
第二部 入管収容施設における人権侵害 国連作業部会の意見書を踏まえて
デニズさん (クルド難民申請者)・大橋 毅 弁護士(クルド難民弁護団)
24分38秒
【デニズさん 参考映像・資料】
■入管収容者制圧の映像公開 「痛い」叫ぶクルド人
KyodoNews 2019年12月19日
https://www.youtube.com/watch?v=6K30zOULa5I
■TBS NEWS 衝撃の内部映像、 収容者“暴行”入管施設で何が?
2019年12月23日 NEWS23放送
https://www.youtube.com/watch?v=95piEZ54y34
■国連人権高等弁務官事務所のウェブサイト
第88回会合で恣意的拘禁に関する作業部会によって採択された意見
2020年8月24日から28日まで開催された第88回会期中に、作業部会は
以下の意見を採択した。
意見58/2020(日本)A / HRC / WGAD / 2020/58(事前編集版)原文・英語
https://www.ohchr.org/Documents/Issues/Detention/Opinions/Session88
/A_HRC_WGAD_2020_58_Advance_Edited_Version.pdf
日本語訳
http://www.jlnr.jp/jlnr/wpcontent/uploads/2020/10/WGAD_Opinion_JPN_final.pdf
時間の関係でトークイベント中にお寄せ頂いた質問の中でお答えしきれなかった
ものにつきましては、こちらに講師の回答を掲載させて頂きます。
たくさんの質問をお寄せいただき、誠にありがとうございました。
■第二部で寄せられた質問
質問
入管は急いで現在、日本人配偶者のいる人や、特別な理由がある人は、難民認定と切り離し「在留特別許可を申請制へ」国会に提出するという新聞記事をみました。そのへんの話もお聞きしたいです。
大橋弁護士からの回答
まず、難民に限らない、在留資格のない人を審査し退去強制令書を発付する、「退去強制手続」という手続には、最終段階で在留特別許可をするかどうかの判断がされることに、現行法でも、なっています。
但し「申請をする」という形には、なっていません。入管は「恩恵的に許可している」という言い方をしています。
報道されているうち1点目は、これを、申請して審査を受けるという形に整えるということで、悪いことではありませんが、大変な変革ではありません。
もう1点、「難民申請と切り離す」というのは、大きな問題です。在留資格がないまま難民申請の審査が何年も続くのが通常で、そのかわり、難民申請の中で、在留特別許可の審査が行われることに、現行法では、なっています。だから審査中に結婚したら在留許可されることがあり得ます。ところがこれが切り離されると、審査が何年長引いても、その間に結婚しても子供が生まれても、在留特別許可されないことになります。大きな改悪です。