クルド人難民Mさんを支援する会 ブログ

日本で難民申請をしているクルド人の難民、Mさんを支援する会のブログです。支援の状況をタイムリーにお知らせします。 支援会本サイトはhttp://chechennews.org/msan/です。

松澤秀延さんの個展、第5日目

松澤秀延さんの個展、第5日目です。

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松澤秀延さんの個展、第5日目。松澤さんは午前中は東京地裁クルド人男性が暴行を受けた事件の裁判の傍聴に行かれました。

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東京地方裁判所の正面入口。入ってすぐ右には傍聴券の交付所があります。

今日は松澤さんは裁判の傍聴のために午前中は東京地裁に行かれ
るとのことでした。
という訳で今日は趣向を変えて裁判傍聴記をお伝えします。
クルド人男性のデニズさんが2019年1月19日、東日本入国管理セン
ター(通称=牛久入管)に収容中に入管職員から暴行を受けた事件
についての裁判です。
簡潔にご報告しますと、第3回となる今回の公判は、傍聴人は20
人でした。
求釈明というのが行われ、
裁判長から被告(入管職員)と原告(デニズさん)の双方とも、行っ
た行為の事実関係を時系列に整理して欲しいと言われました。
次回の日程は4月24日(金)10月30時とのこと。傍聴券の配布はしな
いそうです。

 

・・・・

以下は長いので時間ある方お読み下さい。
2020年2月21日(金)
東京地裁415号法廷 国家賠償請求事件
クルド人男性のデニズさんが2019年1月19日、東日本入国管理セン
ター(通称=牛久入管)に収容中に入管職員から暴行を受けた事件
についての裁判です。
少なくとも5〜6人はいるであろう入管職員に取り囲まれ、手首を
ねじ上げられたり、口を押さえ付けて呼吸を困難にしたり、後ろ
手に手錠をかけられた状態で首の痛点を執拗に押されたりする様
子は、どう見ても手出しができない人に対する集団暴行です。
曲がりなりにも公的な施設である入管収容所で、なぜこのような
行為が許されるのか甚だ疑問に感じます。
そしてそのようなひどい暴行が行われた場所に、デニズさんは今
なお収容されているわけです。

この暴行事件は共同通信やTBS、フリージャーナリストの志葉玲
んが報道し、映像が配信されたため大きな反響を呼びました。
入管収容者制圧の映像公開 「痛い」叫ぶクルド人
https://m.youtube.com/watch?v=6K30zOULa5I

衝撃映像:入管施設での集団暴行の実態
https://m.youtube.com/watch?v=g2MowIxv46A

news23】衝撃の内部映像、収容者“暴行”入管施設で何が?
https://m.youtube.com/watch?v=95piEZ54y34

共同通信の方は4万回、志葉玲さんのものは3万2000回、TBSの方は
8,200回再生されています。
世の中の注目が高いと判断されたため、今回の裁判は傍聴券の配
布が行われました。

傍聴券配布
裁判所に着いて傍聴券の交付所に行くと11番目でした。松澤さん
もいらっしゃいました。しばらくすると締め切り時間になり、抽
選はなしということで全員傍聴券が貰えることになりました。
思ったより傍聴者が少ないと感じましたが、法廷で始まるのを待
っているとどんどん傍聴者が入ってきて最終的には20人が傍聴席
に座りました。
私や松澤さんのような支援者のほかにメディア関係者の方も。

法廷の様子
裁判が始まると正面に裁判官3人が座り、向かって左に原告である
デニズさんの代理人弁護士である大橋毅弁護士と若い弁護士さん
が座り、
右に被告である法務省職員4人(入管庁は法務省の管轄です)が座り
ました。

傍聴効果
やりとりを聞いていて印象に残ったのは、裁判長から事実関係を
整理して欲しいて言われたこと。
裁判長が「法務省の主張は、眠れないので睡眠薬を求めた原告(デ
ニズさん)が大声を出したので、職員が居室である202号室から連
れ出そうとしたところ、原告が(デニズさん)が職員に対して暴行
を行なったため隔離を行なったとありますが、
職員が暴行を受けたとされるのは、居室ではなく次に移動した処
遇室ですよね?」と指摘すると、やりとりをしていた若い女性法
務省職員が少し狼狽気味になりした。女性の後ろに座っている年
配の男性職員と囁き合ったりしていました。
慌てているような様子が意外だったので私がしげしげ眺めている
と、若い女性職員も年配の男性職員も、視線が気になるのかちら
りとこちらを見返して来たり、女性職員がイライラした様子で乱
暴に書類を閉じたりしていたので、これは法務省にとって都合が
悪いことを指摘されたのだと感じました。
傍聴人が多いほど緊張感が生まれると思いました。傍聴の効果と
いうのはこういうことなのだなと感じました。

終了後は大橋弁護士が裁判の解説をして下さいました。

次回日程
次回の日程は4月24日(金)10月30時とのこと。
傍聴券の配布はしないそうです。
お時間ある方、ぜひご参加下さい。

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裁判所の前では他の法廷で開かれる冤罪事件のチラシを配布している皆さんが。