1/13(月・祝)から、立命館大学国際平和ミュージアムにてパネル・写真展「わたしを ここから だして-オリンピックの「治安対策」の名の下に入管収容所で苦しむクルド難民の現在(いま)-」が開催されます。2/8(土)までの約1ヶ月間、どうぞよろしくお願いいたします。1/14(火)と日曜日は休館となっておりますので、ご注意下さい。
展示が完成しましたので、改めて会場のご案内をさせていただきます。
【収容され帰国を迫られるクルド難民 コーナー】
会場の正面には、収容で過酷な経験をしているクルドの方々の写真を展示しました。
Mさん、Cさん、フセインさん、デニズさんの写真を展示させて頂きました。デニズさんの写真については、ジャーナリストの樫田秀樹さんの多大なご協力を頂きました。誠にありがとうございます。
会場内のテレビモニタでは、東日本入国管理センター(通称:牛久入管)に収容中の
デニズさんについての映像も上映。デニズさんが収容所内で暴行を受けている映像や、牛久入管の中から日本社会の人たちに向けて寄せて下さった音声メッセージも流しています。
【パネル展示コーナー】
「難民とは」「クルド人とは」「日本の難民問題」を、パネルにて解説しています。
日本では難民という言葉が非常に幅広く使われており、本来の「難民」の意味が正しく伝わっていないと感じることがよくあります。経済難民やネットカフェ難民、お産難民、昼食難民など、求めてもなかなかそれが得られない人、という意味で使われがちですが、本来、難民というのは迫害から逃れてきた人のことを指します。まずそれを大前提として知っていただかないと、いつまで経っても難民を受け入れるかどうかの議論は平行線になってしまうと感じているので、その説明を冒頭に入れました。
また、「日本の難民問題」では、入管関係の新聞記事のほか、長期収容が急増した原因は、東京オリンピックの「治安対策」のためであることを、法務省入国管理局長の文書なども示しながら解説しています。
【トルコにおけるクルド人の抑圧】
迫害や弾圧と聞いても、なかなかイメージが湧かない方も多いと思うので、クルド人ジャーナリストレフィク・テキンさんのご協力のもと、2015年から2016年にかけてトルコ南東部の町ジズレで起きたトルコの治安部隊によるクルド市民の虐殺の様子を展示しました。
テレビモニタでは、レフィクさんが取材中に銃撃され負傷する映像も上映しています。
共同通信の舟越美夏さんが書かれた記事も展示しています。「対テロ戦争のはざまに」と題されたこちらの記事を読むと、事件の背景をより深く知ることができます。
一体、この過酷な状況下にいるクルドの人たちを、世界の誰が助けてくれるのだろう、と悲しみと怒りがこみ上げてきます。
【支援コーナー】
支援コーナーには日本人の女性と結婚しているにもかかわらず未だ日本での在留を許可されず苦しんでいるUさんと、障がいを持つ娘さんがいるにもかかわらず東京入管に長期収容中のOさんをご紹介しています。
Oさんについては、仮放免を求めるネット署名のご案内も掲示しています。
(2020年5月7日にOさんが仮放免されたため、署名は締め切りました。ご協力ありがとうございました)
その他、来春公開の堀潤さん監督映画「私は分断を許さない」のご案内や、RDTO(Refugees in Detention for the Tokyo Olympics(東京オリンピックのために収容される難民たち)のサイトのご紹介も。
会場には資料もご用意しておりますので、ぜひお持ち下さい。