クルド人難民Mさんを支援する会 ブログ

日本で難民申請をしているクルド人の難民、Mさんを支援する会のブログです。支援の状況をタイムリーにお知らせします。 支援会本サイトはhttp://chechennews.org/msan/です。

展覧会12日目 

6月12日、今日も多くのお客様にご来場いただきました。ありがとうございます。

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展示をご説明させていただきました

6月1日の講演会にもご参加頂いた方が、再度お越し下さいました。
講演会で紹介された、東京入管でCさんが救急搬送されなかったことや、牛久入管でカメルーン人の方が死亡させてしまったことなどを知り、
大変衝撃を受けたと話して下さいました。
このようなことになってしまうのは、入管が法律を守っていないことが問題なのですか、それとも元々の法律がそうなっているのですか、とのご質問も頂きました。
大変残念なことですが、入管に長期間、しかも無期限に収容されてしまうことは、現在の法律上は問題が無く、合法的に行われてしまうのです、とお答えしたところ、大変驚いていらっしゃいました。
こういった現状を是正する方法はないのでしょうか、と、真剣な表情で質問して下さいました。
やはり、入管の基準と私たち一般市民の感覚は、かなり掛け離れていると感じる部分が多いので、私たち市民がこのやり方はおかしいですよ、と、目に見える形で表していくことが大切だと思います。
それから、難民の保護は国連の難民条約に基づいて行われるのですが、国連からもたびたび勧告は行われています、と、お答えしました。

夕方、署名を集めていると、とても熱心に展示をご覧になっている若い男性がいらっしゃいました。
この展覧会をどちらでお知りになったのですかと尋ねてみたところ、大学で藤田早苗先生の講演をお聞きになり、この展覧会をぜひ見に行った方が良いと紹介されたので見に来ました、とのことでした。
藤田先生のご紹介でいらした学生さんは、これまでも何人かいらしたので、大変嬉しく思いました。
人権に興味がおありなのですか?と尋ねてみたところ、その学生さんは、自分は大学で英語を学んでいるのですが、そのため、外国から来た人たちと話す機会が多くあります。その人たちは、自分の国の政治や社会の問題はもちろん、日本の問題までよく知っていて、日本人の自分よりも詳しいくらいです。自分も意見を求められることがあるのだが、こういった社会問題について知らないので、全然答えることができない。「日本は良い国だよ!」というような答えしかできないのは、どうかと思ったので、こうやって展示を見に来ました。普通に過ごしていると、こういった人権問題などの情報に触れることができないので、自分で情報を取りにきました、と話して下さいました。

とても嬉しく思いました。
日本では政治や社会問題について話すことをなんとなく避ける傾向がありますが、
海外においてはそうでないことを知って、こうして展示を見に来て下さったのだなと思いました。
藤田先生の講義の影響力を感じました。
異なる価値観の人と対話することで、自分の価値観を広げていけることは、とても素晴らしいことだと感じました。

藤田先生、ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました!

 

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展示する写真を少し増やしました

展示する写真を少し増やしました。レフィック・テキンさんが撮られた、ジズレの街の子どもたちの様子です。子どもたちは笑顔ですが、キャプションを読んだところ、過酷な状況でした。