クルド人難民Mさんを支援する会 ブログ

日本で難民申請をしているクルド人の難民、Mさんを支援する会のブログです。支援の状況をタイムリーにお知らせします。 支援会本サイトはhttp://chechennews.org/msan/です。

クルドを知る会代表松澤さんより フセインさんとCさん面会報告

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6月10日、クルドを知る会代表の松澤秀延さんが東京入管に行かれました。

Cさんとフセインさんの仮放免を求める署名を提出するとともに、収容されているお二人と面会をされました。

松澤さんより面会報告をお送りいただきましたので、掲載させて頂きます。
収容されているお二人も難民申請者がひどい扱いを受けている状況を、市民に知って欲しいと強く要望されています。
多くの方にお読みいただければと思います。

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フセインさんと、6月10日の午後に面会をしました。

フセインさんは面会室に足を引きずりながら、壁にやっと体を支えながら単独房から現れました。
体は痩せて別人のようです。食事を胃が受け付けず、食事が出来ないほどです。

フセインさんは5月中旬頃~下旬、ハンガーストライキを行っています。
子どもに会えないのなら生きていても悲しいだけです、という、抗議のハンガーストライキ、収容に反対する抗議のハンガーストライキです。
ハンストの影響があるので脱水症状回避の水分補給をしています。

午前中には、奧さんと2歳の娘とで「家族面会」をすることが出来た、と話してくれました。
家族面会というのは、通常のアクリル板で隔てた面会室での面会ではなく、
アクリル板のない部屋で家族と直接触れ合える形の面会です。
私(松澤)との面会時に無表情だったのが、会話の途中で少し笑顔を見る事が出来ました。
約1年7カ月振りの家族とのスキンシップが出来、本人は絶望の中に小さな光を感じたようです。

父親があまりに痩せていたため、最初、娘はフセインさんを父親とは別人だと思っており(父親のぬくもりの記憶が無いため)父親だと最初は分からなかったようです。
しかし、抱っこをしたり触れ合ったりしているうちに、段々この人は自分の父親だと思いだしたようでした。

子どもが別れ際に安心した笑顔で言った「ガコ(お父さん)バイバイ」という言葉。
不運な我が子に涙が出た、とフセインさんは言いました。


入管側は強硬に収容を長期化することで諦めて帰国させるような退去強制令状を撤回しません。
死亡しても入管側の責任はない個人責任での結果である態度は変えていません。

フセインさんは自ら面会拒否を3月下旬~5月中旬続け、抗議のハンガーストライキをしています。「クルドを知る会」としては抗議のハンガーストライキを止めて体力回復をお願いしています。
家族は皆心配しています。フセインさんには、トルコ警察に12年間拘束され尋問されてきたトラウマが甦っています。

面会時は日本語での会話が出来ましたが小さな弱々しい声で、視野に飛蚊症のような症状が現れ治療も受けられていません。

 

Cさん

収容期間:1年5カ月
収容場所:東京入管(品川)

午後面会できました。午前中は妻・子どもと親族が面会していました。

体力は先月より少し回復したようですが体重も減り状態は悪いようです。
収容に強く抗議したい。マスコミは正確に報道してください。人として扱って欲しく物や動物ではなく人間である事に気付いて欲しい。仮放免されたら日本市民に強く訴えたい事が多くあります。人権について考えて下さい。

入管には人権意識が無い。自分の事以外関心が無い。
外国人に対す考え方は怖い危険な者を見るような犯罪者に対する眼差し。

日本に庇護を求め逃げてきた人に対して、難民は可哀そうだが、日本で生活して欲しくない。
外国人の犯罪が多く凶悪犯も増えている、などと言われていますが、
本当の実態が分からないから、マスコミなどが強調して報道しているように感じます。

難民に日本いて欲しくないのであるならば難民条約から離脱してください。
人権意識がない国に難民は来ません。
日本はビザ無しで来れる国で、先進国で人権意識もある国と思っていました。

日本は外国人(弱く貧困な人)に対しては冷たい。
特に(日本入国管理庁)強制送還をいつでも出来るなら家族をバラバラにしないで下さい。
子ども達は日本で育った為にトルコ語・トルコ社会は分からない。

トルコ政府が強制送還されてきた者を受け入れる事に対し、日本政府は責任を持ってもらいたい。
外交として強制送還者の安全とクルド民族・文化・クルド語を認めクルド人として安全に暮らせるように(トルコの)エルドアン政権に交渉して欲しい。

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難民申請者の長期収容に対して、クルドを知る会、日本クルド文化協会、クルド人難民Mさんを支援する会の連名で声明を提出しましたので、ご報告させて頂きます。

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クルド人を始めとする難民申請者の長期拘束に対する抗議声明 2019年6月1日