クルド人難民Mさんを支援する会 ブログ

日本で難民申請をしているクルド人の難民、Mさんを支援する会のブログです。支援の状況をタイムリーにお知らせします。 支援会本サイトはhttp://chechennews.org/msan/です。

12月28日(木)Mさん通院

Mさんは収容所を出た後も、様々な体調の不調を訴えていました。
非常に寒さを感じる、頭がクラクラして自分が何をしているのか分からなくなる時がある、安眠できず寝てもすぐに起きてしまう、食欲がない、頭が痛い、お腹が痛い、スマホの暗証番号などよく使っていたはずのものが思い出せない、など。
早く病院に行かなくてはということで、Mさんはかかりつけ医の診察を受けました。

収容前に飲んでいた薬がもう手元に無いとのことだったので、安眠できるように睡眠薬と、心臓(心筋梗塞)の薬を処方してもらったそうです。血圧については、血圧が100くらいなので、特に薬は必要ないでしょうとのことでした。収容中は血圧が上がるそうです。

医師のお話では、収容所から解放されると、頭が痛い、体が痛い、眠れない、記憶ができない、お腹の調子が悪いなどの症状が、皆、出るそうです。収容中の生活は特殊な環境下にあるので、解放されても本来の日

常生活に戻るのに時間がかかるとのことでした。収容がいかに健康を害するかが分かります、とのご意見でした。

【全難連】12月28日(木)年末記者懇談会のご案内 ―2017年の日本の難民保護の総括―

全難連による年末記者懇談会のご案内が参りましたので、ご紹介させていただきます。

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報道関係者各位

             年末記者懇談会のご案内
          ―2017年の日本の難民保護の総括―

                           2017年12月22日

                           全国難弁護団連絡会議

                              代表 弁護士 渡邉彰悟

                           事務局長 弁護士 難波 満


 平素より日本の難民保護に関する問題にご理解をいただきまして誠にありがとうございます。年末記者懇談会の開催をご案内申し上げます。

 日本を訪問する外国人への門戸が広げられる一方で、難民を含め日本での生活を望む者の状況はますます厳しさを増しています。難民認定手続では、審査の質の向上をおざなりにしたままで、かたちだけ諸外国の迅速処理手続を模倣した結果、保護されるべき者が更に保護され難いしくみとなってしまいました。2017年上半期では、難民認定者数が3人、人道配慮が27人と、昨年のレベルを下回り、難民認定の門戸はますます狭くなっています。

 また、多くの難民申請者が、難民該当性があればあるほど長期化する手続きの中で、将来を思い描くことが出来ず、ときには極貧状態に陥り、不安に生きることを余儀なくされ、場合によっては迫害国への帰国を余儀なくされたりしています。

 さらに、裁判所には人権の最後の砦としての役割を期待できない悲しい状況が続いています。

 難民にくわえ、昨今無国籍者に対する保護の必要性も高まっています。このたび全難連の世話人も参加する無国籍研究会が法務研究財団の助成とUNHCRの委託を受け『日本における無国籍者―類型論的調査』を完成させました。無国籍の原因を類型化し、多数の事例を法的に分析評価した報告書としては、これまでに例がないものです。

 今年も残すところわずかとなり、年末のかけこみ難民認定が増える時期となりました。記者の皆様におかれましても年末でご多忙のことかと存じますが、日本の今年の難民と無国籍者の保護の総括として、是非ご参加いただけましたら幸甚です。

    報道関係者の皆様と難民法弁護士および難民支援者の情報交換会 
   ※ お申込みは不要ですが、資料準備の都合上、出来るだけ事前連絡にご協力下さい。

日時     2017年12月28日(木)午後4時~午後5時半

場所     いずみ橋法律事務所会議室(JR・地下鉄四ツ谷駅徒歩2分)
    http://izumibashi-law.net/access/index.html

内容       ‐ 2017年10大ニュースの発表及び解説

              ‐ 難民申請者等への生活状況の捜索に関する要望書について

              ‐UNHCR委託報告書 『日本における無国籍者-類型論的調査』の発刊について

             ‐ 意見交換・質疑応答

参加者                 全国難弁護団連絡会議

 

全難連事務局(いずみ橋法律事務所内) 担当:杉本
Tel: 03-5312-4826  Fax: 03-5312-4543

Eメール: jlnr@izumibashi-law.net      ※@を半角に変えて下さい。

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12月23日(金) Mさん訪問

Mさんの体調が案じられたので、Mさんを訪問しました。

収容所を出てからの方が体調が悪いとのこと。
頭がクラクラして、自分が何をしているのか分からなくなることがある、と。

身体的な体調不良もそうですが、精神的なストレスが大きいと言っていました。
健康保険がないので、病院に行くのもためらわれる、とのこと。

今はとりあえず、Mさん自身の体調を回復しましょうと励まし、かかりつけ医に
行く日などを相談しました。

支援会の皆さんがとても頑張ってくれて、収容所からでることがきた。
本当にありがとうございます、と、真剣な顔でお礼を言われました。

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 写真はケバブ屋でケバブを購入するMさんです。
写真を見て、髪がだいぶ白いね、と苦笑いしていました。

 

ニュース番組『ニューズ・オプエド』でMさん解放紹介

インターネットのニュース番組『ニューズ・オプエド』で
Mさん解放のことが紹介されました。
4分4秒から5分21秒のところでMさんのニュースが流れます。

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                              写真提供:オプエド

12月22日(金)17時~18時の放送分です。翌日16時まで無料視聴が可能です。
放送は無料会員登録でご覧いただけます。
お時間ございましたらぜひご覧下さい。

上杉隆のニュー ズオプエド  #オプエド
https://op-ed.jp/

 

12/22(金)毎日新聞朝刊・埼玉版にクルド難民Mさん解放の記事掲載

12/22(金)の毎日新聞朝刊・埼玉版に、Mさん解放の記事が掲載されました。ぜひご覧ください!
https://mainichi.jp/articles/20171222/ddl/k11/040/078000c

 

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※画像の一部を加工しています。

Mさんに仮放免許可が出ました!・【声明文】クルド人難民Mさんの解放について

本日12時過ぎ、クルド難民Mさんに仮放免許可が出ました!支援者が出迎え、Mさんと固く握手を交わしました。Mさんは収容前より体重が6kgも減ってしまい、頬がそげ落ち、髪もかなり白くなっていました。収容が及ぼす心身への影響を改めて感じました。まずは体をゆっくり休め、体調を回復してもらいたいと思いました。
ご支援頂いた皆様、本当にありがとうございました!

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                              撮影:支援者 

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                              撮影:支援者 

 

             クルド人難民Mさんの解放について

 

日本政府に難民認定を求めているトルコ国籍クルド人難民Mさんは、8月23日に東京入国管理局に収容されましたが、この度、約4ヶ月目となる12月19日に仮放免が認められ、解放されました。これまで関心を持って見守ってくださった方々に感謝を申し上げます。

Mさんは1998年にトルコ政府によるクルド人への迫害を逃れて来日。1999年に最初の難民申請を行いましたが認められず、以後、再申請を繰り返しながら既に18年以上、日本に暮らしています。しかし、欧米諸国ではクルド難民を多数認定しているものの、日本における難民認定状況は厳しく、とりわけトルコ国籍のクルド人難民は今まで1人も難民認定されていません。Mさんはトルコでの迫害を恐れ、厳しい認定状況を感じながらも日本での難民申請を続けてきました。そして、日本におけるMさんの法的地位は、「仮放免」という非常に不安定なものでした。

Mさんは8月23日、仮放免の延長手続きのために品川の東京入国管理局を訪れたところ、「就労禁止にもかかわらず就労したため」との理由を口頭で告げられ、仮放免が取り消され、突然収容されました。しかし、難民申請中は生活保護国民健康保険などの社会保障制度が利用できないため、就労せずに生活や病気の治療をすることは非常に困難です。仮に難民認定申請者がアルバイトなどで就労をしたことがあったとしても、突然収容されるほど非難されることではないと私たちは考えます。

また、Mさんは「高血圧」「頸椎ヘルニア」などの病気を患っており、医師の診断書が出ています。毎月通院と服薬をし、治療や経過観察を受けていました。とりわけ高血圧については、 医師の意見書にも「収容中は通院ができないため必要な治療ができず、狭心症や、心筋梗塞を起こしてしまう危険性がある」と指摘されていました。診断書や意見書は、収容前や収容直後に入管に提出していましたが、それでもMさんは長期間収容されてしまいました。その後、私たち支援者は面会のたびに、急激に体重が減っていき、頬が削げ落ち、顔面が蒼白になっていくMさんと相対することになったのです。

今回、仮放免許可が認められたことを、大変嬉しく思います。しかし、解放はされたものの、仮放免という法的地位においては就労が認められず、国民健康保険などの社会保障も利用できません。

これ以上Mさんの健康が損なわれ、重篤な状況に陥らないようにするために、私たちはMさんが「在留特別許可」を取得することが急務だと考えます。日本で安心して暮らし、病気の治療ができるよう、私たちはこれからもMさんを支援していきます。

Mさん収容の報に触れ、ご寄付や署名、激励メッセージ、入管への手紙・FAXアクションなど、様々な形でご支援をしてくださった皆様、Mさんの窮状を広く伝えてくださった報道関係の皆様に心から感謝を申し上げますとともに、今後とも引き続き関心をお寄せ頂き、ご支援頂けますようよろしくお願い申し上げます。

 

 

                                          2017年12月19日

                        クルド人難民Mさんを支援する会 支援者一同

 

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                               写真提供:金浦蜜鷹

12月7日(木)の毎日新聞の朝刊・埼玉版にクルド難民Mさんの記事掲載

クルド難民Mさんの記事が12月7日(木)の毎日新聞の朝刊・埼玉版に掲載されました。ぜひお読み下さい!(収容という緊急を要する状況のため、Mさん了承の上で顔と名前を出しています)。
毎日新聞・埼玉版では全10回にわたって川口市に住むクルド人についての特集を組んでいます。日本に住むクルド人について、ぜひ知るきっかけになさってください。
故郷遥か 川口のクルド人 第1部/2 入管の収容施設 「病気の急変心配」 /埼玉毎日新聞2017年12月7日 地方版
https://mainichi.jp/articles/20171207/ddl/k11/040/137000c

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※画像の一部を加工しています。